
⚠️ 本記事には、2025年6月21日開催「SUPER BEAVER 20th Anniversary at ZOZOマリンスタジアム」DAY2のセトリ(セットリスト)や演出に関するネタバレが含まれています。
これからライブに参加される方は、閲覧にご注意ください!
■ 導入
2025年6月21日。SUPER BEAVERが20周年の節目に立ち、ZOZOマリンスタジアムで迎えた2日目のライブ──。
前日のDAY1に続き、スタジアムには早くから多くのファンが集まり、昨日の熱狂の余韻を引き継ぐような空気が広がっていた。だが、どこか穏やかで、静かな高揚感も混じっている。昨日が祝祭的な高まりだったとすれば、今日はまるで“浸るような夜”。
SUPER BEAVERの音楽には、その日その瞬間にしか生まれない熱量がある。同じセットリストであっても、彼らが奏でる“今”は、観る者の心に異なる形で刻まれる。その違いを体験できることも、2DAYSライブの醍醐味だろう。
音楽を通して自分の心に深く向き合える夜。今日のライブは、まさにそんな時間だった。
この記事では、そんなSUPER BEAVERのステージを、感想・演出・セトリレビューの3つの視点から丁寧に振り返っていきます。
■ 感想

ライブの始まりとともに、ZOZOマリンスタジアムの空気が一気に変わったのを感じた。 ライブの幕が上がる瞬間、音が鳴る前から、観客の熱気と期待が会場を満たしていた。 20周年イヤーの2日目。昨日とは異なる空気感が、スタジアムにじんわりと広がっていた。
SUPER BEAVERの音は、今日も迷いなく、真っ直ぐだった。 しかしその響き方は、昨日の“衝動”とは違い、より“情感”に重きを置いた印象だった。心にじっくりと浸透していくような、深みのある演奏と歌声。 とりわけ中盤のバラードや、曲の合間のMCでは、彼らが大切にしてきた“人との繋がり”や“音楽への信念”が言葉を超えて伝わってきた。
今日のステージは、祝祭というより“共有”という言葉がふさわしかった。 観客がただ盛り上がるだけでなく、それぞれが心の中で何かを受け取り、それぞれの人生に返していくような、そんな温度があった。 このライブを“体験した”という感覚が、肌ではなく心にしっかり刻まれた。
時間が経つにつれて、ただ音楽を聴いていたというよりも、“一緒に音を鳴らしていた”という実感が強く残った。音と声と空気、全てが一体となって流れた今日の時間は、日常では得られない種類の感動に満ちていた。
観客が手を叩き、声を上げ、涙を浮かべる。そのすべての行為が、バンドへの応答であり、感情の共鳴であり、生の証だったように思う。
2日目のこの日は、音楽が風のように心に吹き抜けていくようなライブだった。 会場全体を包み込むようなライティングと演出は、DAY1と同じ構成ながらも受ける印象が異なった。 今日の演出は、視覚的な華やかさ以上に“余白”を生かした設計だった。
ダイナミックな炎や花火は健在で、そのスケール感に息を飲む瞬間も多々あった。 だが今日の照明は、楽曲ごとに色彩と明度を調整し、“情緒”を演出するような繊細なアプローチが目立った。 例えば、ミドルテンポの曲では暗がりの中にスポットライトが浮かび、ボーカルの表情を際立たせ、観客の感情をじわじわと引き寄せていた。
またスクリーンの使い方も巧みで、メンバーのリアルな表情が随所に映し出され、遠くからでもその“人間味”を感じられるようになっていた。 特にMC時の映像演出は、言葉の強さを何倍にも引き上げていたように感じた。
演出というのは“飾ること”ではなく、“伝えること”なのだと、今日のライブは改めて教えてくれた。
また、風に揺れるフラッグのように揺れる観客のサイリウムやタオルが、照明の色に染まりながら会場全体を一つに繋いでいたのも印象深い。演出の全てが“届けるため”に練られたものであり、観客との距離を縮める愛の表現だった。
その感覚は、観客ひとりひとりの中に確かに残ったのではないだろうか。
■ セットリスト(2025.06.21)
- 東京
- 青い春
- 突破口
- 美しい日
- 閃光
- ひたむき
- 主人公
- 人として
- 片想い
- 正攻法
- 秘密
- 東京流星群
- 名前を呼ぶよ
- まなざし
- それでも世界が目を覚ますのなら
- 小さな革命
- アイラヴユー
- 切望
◇東京
ライブの始まりを飾ったのは、やはりこの曲。首都の喧騒を感じさせる疾走感と、情熱のこもったサビが一気に心を引き込む。DAY2ではよりタイトな演奏が際立ち、楽曲本来の骨太さが増していた。
◇青い春
懐かしさと今の自分が交差するようなこの曲では、イントロのギターが鳴った瞬間に会場がざわついた。昨日よりもエモーショナルな歌い方に感じ、まさに青春の記憶を揺さぶる一曲。
◇突破口
序盤からエンジン全開。音の厚みと攻めるリズムが痛快で、ステージの照明も瞬間的に爆発するように展開。今日は一層“突破する”意志が強調されたように響いた。
◇美しい日
どこまでも前向きで、聴くたびに背中を押される曲。DAY2ではイントロから観客の手拍子が自然に沸き起こり、音楽と人が一体化するような時間になっていた。
◇閃光
バンドのエネルギーがストレートに伝わる一曲。ギターの鋭さとボーカルのシャウトが火花を散らすようにぶつかり、照明の切れ味も鋭く、攻撃的な世界観が際立っていた。
◇ひたむき
そんなこの曲の良さが、今日の空気にとてもマッチしていた。歌詞の一語一句がしっかり届くような静けさが、胸にじんわりと残る。
◇主人公
ストリングスのような繊細なアレンジが、ライブ版ではよりダイナミックに膨らんだ。サビ前のブレイクで一瞬、観客全体が“息を飲む”のがわかるほどの緊張感があった。
◇人として
言葉を大切にしたいバンドの本質が詰まった一曲。今日はMCの直後に演奏されたことで、その“意味”がより深く染み入ったように感じられた。
◇片想い
ぶーやんの声が、あまりにも素直で切なくて、スタジアムの喧騒を消し去るような力を持っていて、胸に刺さった。
◇正攻法
力強さだけでなく、“真っ直ぐであることの難しさ”も感じさせる名曲。バンドの立ち姿がこの曲にぴったり重なっていた。DAY2では演出も含めて“抑制された炎”のような印象を受けた。静かに燃えていた。
◇秘密
ZOZOマリンスタジアムがシンガロンに包まれた瞬間だった。この曲が作る一体感は凄まじく、野球場をライブハウスへ変えてしまった。
◇東京流星群
照明は星を模した演出で、まるで宇宙に放り出されたような浮遊感があった。幻想的な中にも、バンドらしい力強さを感じた。
◇名前を呼ぶよ
イントロのフレーズが鳴った瞬間、観客の表情が一気にやわらいだ。誰もがこの曲に特別な思いを抱いている。語りかけるような歌い出しと、サビでの爆発力が感情を突き動かした。
◇まなざし
淡々と進む構成の中に、揺るぎない情熱が隠されている。演奏は極めて精密で、まさに“信頼で成立しているバンド”を象徴する瞬間だった。
◇それでも世界が目を覚ますのなら
どこか希望の匂いが漂うこの曲。ZOZOマリンの演出と相まって、歌詞がより沁み渡ってきた。
◇小さな革命
小さな叫びが大きな変化を起こす。そんなメッセージが、巨大なスタジアムを通じて“確信”として伝わってきた。
◇アイラヴユー
温かくて、優しくて、涙が出そうになる曲。会場全体で「愛してる」が何度も響き、スタジアム中がひとつになったような一体感があった。言葉の力を信じたくなるような瞬間。
◇切望
ラストにふさわしい、希望と願いを込めた一曲。大サビではぶーやんが空を仰ぎ、バンド全体が一段階ギアを上げるような気迫があった。音が止まったあとの静けさすら、感動を際立たせていた。
■ 演出

会場全体を包み込むようなライティングと演出は、DAY1と同じ構成ながらも受ける印象が異なった。 今日の演出は、視覚的な華やかさ以上に“余白”を生かした設計だった。
ダイナミックな炎や花火は健在で、そのスケール感に息を飲む瞬間も多々あった。 だが今日の照明は、楽曲ごとに色彩と明度を調整し、“情緒”を演出するような繊細なアプローチが目立った。 例えば、ミドルテンポの曲では暗がりの中にスポットライトが浮かび、ボーカルの表情を際立たせ、観客の感情をじわじわと引き寄せていた。
またスクリーンの使い方も巧みで、メンバーのリアルな表情が随所に映し出され、遠くからでもその“人間味”を感じられるようになっていた。 特にMC時の映像演出は、言葉の強さを何倍にも引き上げていたように感じた。
演出というのは“飾ること”ではなく、“伝えること”なのだと、今日のライブは改めて教えてくれた。
また、風に揺れるフラッグのように揺れる観客のサイリウムやタオルが、照明の色に染まりながら会場全体を一つに繋いでいたのも印象深い。演出の全てが“届けるため”に練られたものであり、観客との距離を縮める愛の表現だった。
■ まとめ

本編終了後、客席から自然とわき上がる拍手と歓声。それはバンドに向けられた感謝と同時に、共に過ごした時間を惜しむような温かい空気だった。照明が少しずつ落ちていく中で、観客の誰もがしばらくその場を離れようとしなかった姿がとても印象的だった。 SUPER BEAVERの20周年を祝う、ZOZOマリンスタジアムでの2日間の集大成。 その締めくくりとしてのDAY2は、“祭りの後”のような寂しさではなく、“これからが本番”という期待感に満ちていた。
昨日の公演で感じた圧倒的な熱気と、バンドのエネルギーが観客を飲み込むような勢いは、今日も健在だった。 だが、その届け方には確かな違いがあった。今日のライブには“静かな情熱”があり、派手さよりも深み、刺激よりも温度、爆発よりも共鳴──そういったキーワードが似合う夜だった。
一曲ごとの演奏が丁寧で、言葉をかみしめるように紡がれるMCの数々は、SUPER BEAVERが「音楽を届けること」にどれだけ誠実かを強く物語っていた。 ただ騒がせたい、盛り上げたいというものではなく、“今、目の前にいるあなた”に何かを伝えたいという気持ちが、そのまま音に乗っていた。
「またライブで会いましょう」と言ってくれるアーティストは多い。けれどSUPER BEAVERのそれは、“また音を通して心を交わせたら嬉しい”という意味を持っているように感じる。
今日のライブで響いた音、重なった手拍子、湧き上がった歓声。 それらすべてが、このバンドと観客の“信頼の形”だったのだと思う。
これからもきっと、SUPER BEAVERは変わらず、しかし確実に進化していく。 その歩みに、また寄り添える日が来ることを願ってやまない。
この2日間、ありがとう。
誰かと一緒に聴いた曲、ひとりで涙した歌詞、それぞれの人生の一部に寄り添ってきたSUPER BEAVERの音楽。そのすべてが、この2日間で再確認できたような気がする。 そして──次に会えるその日まで、音楽を信じて、生きていこう。
2日間、同じ会場で、同じ曲たちを聴いても、感じたことや響いた瞬間が違った。だからこそSUPER BEAVERの音楽は“生きている”と呼べるし、それを受け取る私たちの心もまた、常に更新されていく。
音楽が日常に寄り添い、人生に寄り添い、こうして大切な記憶になること──その価値を、今日のライブは改めて証明してくれた。
📅 公演概要
- 公演名:SUPERBEAVER 20th Anniversary『都会のラクダSP at ZOZOマリンスタジアム』
- 日程:
- 6月20日(金) 開場 16:30/開演 18:30
- 6月21日(土) 同上
- 会場:千葉県・ZOZOマリンスタジアム
🌐 公式サイト
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