10-FEET(テンフィート)ライブ&フェスのセトリ定番曲20選|テンフィ初心者向け

◇ 拳を突き上げ、笑って泣ける—10-FEET(テンフィート)のライブは定番曲20選から始まる

10-FEETのライブには、忘れられない瞬間がいくつもある。照明が落ち、最初の音が鳴ったとき、胸のどこかが静かに熱を帯びていく。拳が一つ、また一つとゆっくり上がり、やがて波のように広がっていく光景を見た瞬間、「ああ、今日も始まったんだ」と心がざわめく。ジャンプでもモッシュでも涙でも、それぞれ違う形なのに、なぜか同じ景色を見ているような一体感がそこにはある。筆者はその感覚を“体験する音楽”と呼んでいる。

10-FEETのライブは、ただ盛り上がるだけの空間ではない。**「その向こうへ」で拳が突き上がる理由も、「2%」で声が枯れるほど歌ってしまう理由も、「深海魚」**の静かな余韻で涙が止まらなくなる理由も、本質は同じだ。激しい曲で熱を爆発させ、バラードで静かに心を預ける——その“振れ幅”を一晩で味わわせてくれるバンドは多くない。10-FEETはその両方を迷いなく鳴らし、オーディエンスを信じて委ね、そして巻き込んでくる。

もうひとつ特筆すべきは、初心者でも一瞬で輪に入れるライブだということ。**「goes on」で肩を組み、「アンテナラスト」で大合唱し、「CHERRY BLOSSOM」**でタオルを空に投げる。ルールなんていらない。ただ音が鳴ればいい。拳を上げても、ただ揺れても、静かに目を閉じても、そこに温度があればそれでいい。見知らぬ人と心の方向がそろう瞬間、10-FEETのライブは「誰のものでもないけれど、そこにいる全員のものになる」。

だから筆者は思う。これから10-FEETを知る人にも、もっと深く楽しみたい人にも、まず触れてほしい曲がある。フェスでもワンマンでも繰り返し鳴り続けてきた“ライブの核”となる20曲だ。拳を突き上げる曲、泣ける曲、クラップで一体になる曲——その場で何度も景色を塗り替えてきた楽曲ばかり。この20曲を知ることは、10-FEETのライブを“観る”から“体験する”へ引き上げる第一歩だと筆者は考えている。あなた自身の忘れられない夜をつくるために、ここから一緒にその扉を開いていきたい。

◇ 10-FEET(テンフィート) ライブ&フェスセトリ定番曲20選

  1. ヒトリセカイ
  2. その向こうへ
  3. ハローフィクサー
  4. RIVER
  5. 第ゼロ感
  6. VIBES BY VIBES
  7. 蜃気楼
  8. goes on
  9. SHOES
  10. シエラのように
  11. 1sec.
  12. アオ
  13. アンテナラスト
  14. 2%
  15. CHERRY BLOSSOM
  16. Re方程式
  17. back to the sunset
  18. STONE COLD BREAK
  19. 深海魚
  20. aRIVAL

1. ヒトリセカイ

ヒトリセカイ」は、セットリストの中で空気を切り替える存在だ。イントロが鳴った瞬間、それまで暴れ続けていたフロアの熱がすっと一方向へ収束し、観客の視線と意識がステージに集中する。サビではロングトーンに合わせて腕が一斉に上がり、自然発生的なシンガロングが広がる。筆者が目にした夜、TAKUMAが「また絶対に会おうね」と語りかけると、拍手と声が混ざり合い、会場全体が“同じ想い”でひとつになった。気づけば胸の奥が熱くなり、声を重ねることで感情が解放されていく“寄り添う優しさ”と“歌う熱”が同居するこの曲は、10-FEETの本質を最も“まっすぐ”受け取れる瞬間をつくる一曲だと筆者は感じている。

2. その向こうへ

ステージに向かって拳が一斉に上がる瞬間を生む曲が「その向こうへ」。曲前の煽りMCでTAKUMAが「行こう、暴れろ、叫べ、飛べ!」と声を張り上げると、フロアの熱が一気に加速していく。イントロが走り出した瞬間からジャンプが次々に広がり、サビの“その向こうへ”では全方向からシンガロングが押し寄せてくる光景が忘れられない。筆者が観た夜、TAKUMAが「絶対負けんなよ!」と叫んだタイミングで拳が一斉に突き上がり、声が割れるほどサビが響いていた。前へ進もうともがく感情を肯定してくれる曲で、歌いながら自分自身を奮い立たせていたのを覚えている。10-FEETの熱が真っ直ぐ届く、ライブに欠かせない一曲。

3. ハローフィクサー

静かなイントロから一転して景色をひっくり返す曲が「ハローフィクサー」。ジャジーなムードに包まれた数小節のあと、KOUICHIのスネアが転がり始めた瞬間、客席の空気が一気に張り詰めていく。手拍子でリズムを取り始めたフロアめがけて、メタリックなギターリフとNAOKIのシャウトが叩き込まれたときの衝撃は忘れられない。ヘドバンの波が一斉に広がり、重たいバースでは身体を縦に揺らすだけで精一杯になるほどの圧が迫っていた。ところがサビでは一転してメロディが前に出て、拳を突き上げながら口ずさむ声が広がっていく。“Woo-ooh”のコーラスで観客が一斉に声を揃える光景は、まさにこの曲がライブで完成する理由そのもの。凶暴さと歌心が同居した、10-FEETの新しい地平を感じさせる一曲だと筆者は感じている。

4. RIVER

イントロが鳴った瞬間、フロアの温度が一段跳ね上がる。サークルが自然発生し、無数のダイバーが客席の上を転がっていく光景は、何度見ても心拍数が上がる曲だと筆者は感じている。歌詞の**「枯れるまで流れゆく河」**のパートで、その土地の川の名前に置き換えるシーンは名物で、地名が叫ばれた瞬間に大歓声が爆発する。モッシュの渦の中でも観客同士が「落ちるぞ!支えるぞ!」と声を掛け合いながらダイバーを支えていた光景が忘れられない。サビに入れば老若男女が拳を突き上げ、声を張り上げて大合唱が広がっていく。“勢いの曲”じゃなく、その場にいる全員で完成させる曲として胸に刻まれる。10-FEETのライブを語る上で外せない象徴的なアンセムだと筆者は思っている。

5. 第ゼロ感

イントロが響いた瞬間、フロアの空気が一気に張り詰める。映画『THE FIRST SLAM DUNK』の主題歌として一気に広まった曲だが、ライブではその熱量がさらに跳ね上がる。“不確かな夢を描くのさ”のサビでは、初見の客ですら拳を突き上げて声を重ねていく光景が忘れられない。疾走感のあるビートに合わせてジャンプが波のように広がり、同時にダイバーも次々と発生していく。ラスサビ前後では興奮がピークに達し、「ダイブはしない」と決めていた人まで気付けば人の上を転がっていた、という話をよく耳にするほどだ。理屈より衝動が勝ってしまう曲で、無我夢中で叫んでいる自分に気づいたとき、この曲の本当の強さを実感する。夢にしがみつく熱と衝動をそのまま解き放たせてくれる、新時代のアンセムだと筆者は感じている。

6. VIBES BY VIBES

序盤から一気に会場を沸騰させる曲が「VIBES BY VIBES」。イントロが鳴った瞬間、フロアの真ん中にサークルが生まれ、地面が揺れるほどの勢いでモッシュが広がっていく。TAKUMAが「ぶっとばすぞ!」と叫んで叩き込んだ夜は、1曲目からダイブが次々と湧き上がり、観客が全力で応戦していた光景が忘れられない。泥臭い関西弁のフレーズに合わせて腕を振り上げながら飛び跳ねる人が多く、サビの“溜め込む性格も〜”では拳を突き上げて叫ぶ声が四方から押し寄せていた。勢い任せではなく、“VIBES BY VIBES!”と声を揃える瞬間に、笑顔と熱狂が一斉に弾ける。速さに身体を預けて叫ぶだけで、心の余計なものが全部吹き飛んでいくような感覚がある。ライブの火蓋を切るにはこれ以上ない起爆曲だと筆者は感じている。

7. 蜃気楼

静かなイントロが広がった瞬間、フロアの空気がふっと落ち着き、ため息のような静寂が生まれる。ところが曲が進むにつれて昂りがじわじわと広がり、“蜃気楼は始まりから鳥肌が立つ”という声の意味をその場で理解したのを覚えている。抑えきれない衝動が噴き上がる曲で、腕をゆっくり振りながら歌詞を噛みしめる人と、感情のまま前方へ飛び込むダイバーが同時に存在するのがこの曲の面白さだ。アウトロで前に乗り出す観客が増え、スタッフに支えられながら人の上を流れていく光景もよく見る。泣きたいのに叫びたくなる、相反する感情が同時に込み上げる曲で、シンガロングが重なる瞬間に会場の熱が一気にひとつへ収束する。優しさと熱狂が共存する、不思議な力を持ったライブの名場面だと筆者は感じている。

8. goes on

タイトルコールが響いた瞬間、スタンディングの人波が一斉に前へ雪崩れ込み、フロアの中心にサークルができあがる。序盤で演奏されることが多い曲だが、そのたびに“ここから本当にライブが始まるんだ”という空気になるのを筆者は何度も感じてきた。コロナ前は円陣モッシュが会場の至るところで生まれ、見知らぬ者同士でも肩を組んで跳ね回る光景が当たり前のように広がっていた。サビの**「人が海のように大きくなれたら」**では、拳が一斉に掲げられ、数万人規模のフェスでも全員ジャンプが起こるほどの開放感に包まれる。暴れたい人はモッシュに突っ込み、歌いたい人は声を張り上げる。選び方は違うのに、同じ方向へ突き進める一体感がこの曲にはある。爽快感と解放感で一気にスイッチを入れてくれる序盤の最重要曲だと筆者は感じている。

9. SHOES

SE明けにTAKUMAが「ハハーッ!GO!」と叫んでなだれ込む瞬間、フロアのスイッチが一気に入る。イントロの爆発力に煽られ、抑えきれなくなった観客がツーステップで飛び込み、モッシュとダイブが次々と発生していく光景を筆者は何度も見てきた。英詞が畳みかけるパートでは拳が一斉に突き上がり、声出しが制限された時期でさえ「ヘイヘイ!」と小さく叫ぶ人が後を絶たなかった。一方で「愛を込めて泣き笑った」**というフレーズに救われたという声も多く、失恋や孤独に寄り添いながら前へ押し出してくれる曲でもある。悲しさを抱えたままでも走っていい、と肯定してくれる感覚があるからこそ、暴れるほどに心が軽くなる。ライブの幕を容赦なくこじ開ける最強の幕開け曲だと筆者は感じている。

10. シエラのように

壮大な景色を描くように始まる曲で、手を大きく振りながらじわじわと熱が広がっていく。「シエラのように」は爆発力で押し切る曲ではないのに、気づけばフロア全体を巻き込んでしまう力を持っている。サビの**「ラララ〜」**に差し掛かると腕が一斉に掲げられ、声が出しづらい状況でもクラップが自然とリズムを刻み始める光景を筆者は何度も目にしてきた。間奏のギターソロではさらにクラップが大きくなり、歌っていなくても“同じ方向を向けている”感覚が強くなる。爆音の中で泣いている人も、ただ前を見て拳を振る人もいる。やり場のない感情ごと受け止めてくれる曲で、10-FEETと観客が一緒にライブを作っている実感が最も素直に溢れ出す瞬間の一つだと筆者は感じている。

11. 1sec.

映画『クローズZERO II』でも知られる爆発的ハードチューンで、イントロが走り出した瞬間にモッシュの渦が一気に広がる。圧倒的なスピード感に飲み込まれながらも、観客は拳を振り上げ、「ワンセック!」のシャウトに合わせて声を重ねていく。筆者が忘れられないのは、サビ前で演奏が突然止まり、TAKUMAが「そんなんじゃ届かへんな。もう一回!」と叫んだシーン。フロアが大歓声で応え、仕切り直した瞬間に先ほど以上のモッシュが爆発した。熱がまったく途切れず、ヘドバンとダイブが次々と起こるのがこの曲の面白さだ。ただ暴れるだけじゃなく、“もう一段上へ行けるか?”と問いかけられているような感覚になる。序盤の勢いを最大まで引き上げる、ライブのブースター的存在だと筆者は感じている。

12. アオ

青一色の照明がゆっくり広がり、フロアのざわめきがすっと静まる。ドラマ『バイプレイヤーズ』の主題歌として書き下ろされた曲だが、ライブで聴く「アオ」はそれ以上の余韻を残してくる。サビの**「嗚呼…」**というフレーズに差し掛かると、声を張らずに口ずさむ人や、ハンドウェーブでそっと感情を乗せる人が増えていき、会場全体がひとつの“呼吸”を共有しているように感じた。胸の奥がじんわり熱くなる。不器用な強さと優しさを抱えたまま進んでいく曲だからこそ、静かに体を揺らすだけで気持ちが前へ向いていく。終わった瞬間に起こる大きな拍手は、爆発ではなく “共鳴の証” に近い。セットに緩急を生み、感情の流れを繋ぐうえで欠かせない一曲だと筆者は感じている。

13. アンテナラスト

イントロが鳴った瞬間に上がる歓声で、この曲がどれだけ待たれているかが一発で伝わる。「アンテナラスト」は歌って楽しむ曲であり、サビに向けてフロアの熱が段階的に上がっていくのを何度も感じてきた。クライマックスではTAKUMAがマイクを客席へ向け、あえて歌わずに任せることがあるが、その瞬間に腕が一斉に掲げられ、圧倒的な大合唱がフロアを包んでいく。バンドが演奏だけで支え、観客が歌う——その光景は10-FEETのライブが“共に作る場所”であることを象徴しているシーンの一つだ。声を出せない時期には全員が腕を振って気持ちを託し、それでも空気が揺れるほどの一体感が生まれていた。叫ぶ時も、声を失った時も、この曲は同じ方向を向かせてくれる。信頼と熱がそのまま形になった、ライブのハイライトだと筆者は感じている。

14. 2%

イントロのリフが鳴った瞬間に拳が一斉に突き上がり、「エゴはしばいたれ!」のフレーズでは客席から叫びが返ってくる。モッシュとシンガロングが同時に広がる光景は、この曲がどれだけ愛されているかを毎回思い知らせてくれる。サビの「僕らは幸せになるために産声あげた」**を叫ぶ瞬間、汗も涙もぐちゃぐちゃにしながら声を張り上げている人たちがいて、その輪の中で筆者も何度も救われてきた。アッパーな曲なのに、理不尽や弱さを抱えたまま前へ進めと言ってくれる優しさがあるのが「2%」の特別なところだ。アウトロでは熱が冷めずに叫び続ける客が多く、最後まで感情を解き放たせてくれる。10-FEETを語るうえで欠かせない、生涯現役クラスの鉄板ナンバーだと筆者は感じている。

15. CHERRY BLOSSOM

ライブの終盤を華やかに締める象徴的な一曲。サビの**「さくら舞う〜」**に合わせて無数のタオルが宙を舞い、ステージも客席も一瞬で桜吹雪に染まる。TAKUMAが「最後いくぞ、思いっきり投げろ!」と呼びかけた瞬間の高揚感は何度味わってもたまらない。初めての観客でも迷わず参加できるシンプルな動きなのに、タオルが舞った瞬間の景色は圧巻で、気付けば笑顔になっている。モッシュやダイブとは違う形の一体感で、終演に向かう空気を一気に開放へ持っていく力がある。曲が終わると足元に降り積もったタオルを拾い合い、見知らぬ同士が「最高やったな」と笑い合う。桜に託された前向きなメッセージと、温かい余韻を残してくれる、ラストナンバーの大本命だと筆者は思っている。

16. Re方程式

ライブで存在感を増しつつあるナンバー。キャッチーなフレーズが多く、初見でも手拍子で自然に乗れるのがこの曲の強みだ。サビではコーラスに合わせて“オイ!オイ!”と声が上がり、フロアが少しずつ同じリズムを共有していく。ダンサブルなロックサウンドに合わせてその場で飛び跳ねる観客も多く、回数を重ねるごとにシンガロングの輪が広がっているのを筆者も感じている。これから先、さらに定番へと育っていく余白があると思わせてくれる、期待値の高いライブチューンだと筆者は感じている。

17. back to the sunset

ミクスチャー色の強いグルーヴが走り出すと、疲れ果てていたはずのフロアがもう一度うねりを取り戻す。過去のワンマンでは本編を締めた直後、TAKUMAが**「お前らすごいからオマケ!」**と投下して大爆発したこともあり、まさに“ご褒美曲”と呼びたくなる存在だ。肩を組んで揺れる者、ツービートに合わせてジャンプする者、思い思いの楽しみ方が自然に混ざり合い、アンコールのような祝祭ムードが一気に広がっていく。疾走しながらもどこか切なさを残すメロディが、終演間際の空気によく馴染む。10-FEETがその日の景色を肯定してくれるような温度があり、ラストの余韻をあたたかいまま繋いでくれる特別な一曲だと筆者は感じている。

18. STONE COLD BREAK

イントロの瞬間にスイッチが入るタイプのヘヴィチューン。ドラムのカウントが鳴った途端、最前はモッシュの渦になり、次から次へとダイバーが押し寄せるカオス状態になる。全英詞の曲なのでサビを歌う人は多くないが、その分**“オイ!オイ!”**と叫んだり、縦ノリのリフに合わせてヘドバンしたりと、音そのものに体で反応する楽しみ方が支配的だ。自由に踊るように揺れる人もいれば、ひたすら突っ込む人もいる。コールや合唱がなくてもフロアが一気に沸点まで跳ね上がるのがこの曲の面白さで、ライブの空気を一段ギア上げする火付け役として欠かせない存在だと筆者は感じている。

19. 深海魚

演奏が始まった瞬間に空気が変わる。ざわつきが消え、フロア全体がそっと息を潜めるタイプの曲だ。青白い照明の中、目を閉じて聴き入る人や、携帯のライトを静かに掲げる人が多く、まるで深海に沈んでいくような静けさと孤独が会場を包んでいく。想いが込み上げる瞬間は激しい曲以上で、涙をこぼしながら揺れている観客の姿を筆者も何度も見てきた。歌詞に込められた喪失と祈りの温度が、心の柔らかい場所にそっと触れてくる。サビではライトの海がゆらゆら揺れ、音に身を委ねるだけで十分に“参加している”感覚が生まれるのがこの曲の特別さだ。派手さはなくても、終わった直後に自然と起こる大きな拍手が、この曲が確かに届いている証だと筆者は感じている。

20. aRIVAL

イントロのシャウトが炸裂した瞬間、空気が一気に荒々しく色づく。ヘヴィなギターとダミ声シャウトに引っ張られるようにフロアが揺れ、ヘドバンが前方から一斉に波打ち始める。サビでクリーンボイスへ切り替わると拳が一斉に上がり、「ハイ!ハイ!」のリズムに合わせてジャンプやクラップが自然に噴き上がるのがこの曲の面白さだ。畳み掛ける熱の密度が異常で、フェスでもライブハウスでも一瞬で温度を一段上げてくる。昔のミクスチャー感に惹かれたファンと、新しい10-FEETに魅了されたファンが同じ場所で拳を突き上げる。その光景を見るたびに、これからもっと化ける曲だと筆者は思っている。

◇ まとめ|笑って泣いて拳を突き上げる——10-FEETのライブは何度でも体験したくなる

10-FEETのライブは、ただ音を浴びる時間ではない。笑って、泣いて、拳を突き上げて、隣の誰かと肩を組んで——気づけば全身と心を丸ごと使って音楽を体感している。その中心にあるのが、この記事で紹介してきた20曲だと筆者は思っている。

初めてライブに来た人も、何十回と足を運んできた人も、10-FEETの音が鳴れば境界線は一瞬で溶けていく。モッシュでぶつかり合ったかと思えば、「ヒトリセカイ」や「アンテナラスト」で涙を拭い、そして「その向こうへ」や「2%」で再び声を張り上げる。10-FEETの現場には、激しさの中に優しさがあり、涙の中にも拳を掲げられる強さがある。そこが、筆者がこのバンドを何度でも観たくなる理由だ。

そしてライブには、3人の言葉が真っ直ぐに響く瞬間が必ずある。MCでも曲中でも、TAKUMAは「生きろ」「また会おう」「大丈夫やで」と、飾らない言葉で客席に寄り添う。綺麗ごとだけじゃない。泥だらけで、それでも前を向こうとする姿勢が、音にも言葉にも全て詰まっている。だから10-FEETのライブは「聴く」側と「鳴らす」側だけじゃなく、**“一緒に鳴らす”**場所になる。

この記事で挙げた20曲は、セットリストを知るための曲であると同時に、“その世界に飛び込むための入口”でもある。予習しておけば楽しめるのではなく、予習することで「参加できる」ライブになる。 サビで叫べる。クラップを合わせられる。腕を振り上げるタイミングが分かる。それだけで、一体感の解像度はまるで違うものになる。

そして10-FEETは、これからも進み続ける。新しい曲が生まれ、20曲の顔ぶれがいつか変わることがあったとしても、このバンドのライブが作る “感情の振れ幅” はきっと変わらない。笑って、泣いて、叫んで、全身で音楽を浴びるあの時間を、筆者はこれからも何度でも体験したいし、この記事を読んだあなたにもぜひ味わってほしい。

さあ、この20曲を胸に、次のライブハウスやフェスで拳を突き上げよう。またあの場所で音を鳴らす日まで。

◇ よくある質問

Q. 初めて10-FEETのライブに行く場合、どの曲を予習すべき?
A. まずはこの記事で紹介した20曲を押さえておけば安心です。特に「その向こうへ」「第ゼロ感」「ハローフィクサー」「2%」は大合唱が起きやすい定番曲なので、サビだけでも聴いておくと一体感が一気に高まります。

Q. モッシュやダイブが怖い場合、どこで観るのが安全?
A. 不安な人は前方を避け、ステージ全体を見渡せる後方〜ややサイドが安心です。10-FEETのライブは後方でもシンガロングやクラップで十分参加できます。無理せず自分の距離感で楽しむのが一番です。

Q. フェスとワンマンでは定番曲は変わる?
A. 基本の定番は大きくは変わりませんが、フェスは「goes on」「VIBES BY VIBES」など暴れ曲寄り、ワンマンは「ヒトリセカイ」「蜃気楼」などミドル曲が増える傾向があります。

Q. コールやシンガロングは覚えたほうがいい?
A. 覚えておくと楽しさが跳ね上がります。「オイ!オイ!」「Woo-oh」などの掛け声や、サビのコーラスは一体感の核になるポイント。完璧じゃなくてもOKですが、サビだけでもチェックしておくと参加しやすいです。

Q. 初心者でも楽しめる?ファン歴が浅いと浮かない?
A. 全く問題ありません。10-FEETの現場は新規歓迎の空気が強く、周りも巻き込んで楽しむ文化があります。最低限のマナーだけ守れば、初心者でもしっかり楽しめます。

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