
◇ 音で抱きしめる。藤井風のライブで魅せる“優しさ”と“情熱”の共存

藤井風のライブを一言で表すなら、“音で人を抱きしめる場所”だと思う。
彼のステージには、爆発的な熱量と包み込むような優しさが同時に存在している。ピアノの一音で空気が変わり、静寂の中で誰かの涙が光る。次の瞬間には照明が真紅に染まり、**観客が一斉に跳ねる。**癒しと情熱——その両極が共存するのが藤井風のライブの真髄だ。
筆者が初めて藤井風のライブを体験したのは、フェス形式のステージだった。
炎に包まれる「燃えよ」や、祈りのように響く「grace」。そのどちらもが音楽というより“魂のやりとり”のようで、ただ聴くだけではなく体全体で感じる時間だった。
フェスのように広い会場でも、彼の音は一人ひとりの心に届く。まるで誰もが彼の“家族”になったような温度感がある。
2024年の日産スタジアム公演では、「Feelin’ Go(o)d」で観客が体を揺らし、続く「満ちてゆく」では数万人のスマホライトが星空のように広がった。
その静けさと一体感に包まれながら、筆者は「これが藤井風のライブの“セトリ”の凄さなのか」と感じた。
単に人気曲を並べるのではなく、感情の流れを設計した物語のような構成。アップテンポの曲で会場を熱くしたあとに、バラードで心を浄化する。この緩急が、彼のライブを唯一無二の体験にしている。
そして今回の記事 藤井風 ライブ&フェスのセトリ定番曲20選|初心者におすすめでは、
そんな彼のステージの“核”となる20曲を、実際の公演データや筆者の現地体験をもとに徹底的に紹介していく。
藤井風のライブを初めて観る人にもわかりやすく、**「どの曲で盛り上がるのか」「どこで心が震えるのか」**を丁寧に解説する。
初めての人でも楽しめる“初心者におすすめ”構成で、これから藤井風のライブやフェスに行く人のガイドになるよう意識した。
藤井風のライブは、優しさと情熱、癒しと覚醒が同時に存在する場所だ。
彼のセトリにはそのすべてが詰まっている。
音に包まれ、心を解き放つ——そんな体験を、この20曲とともにもう一度思い出してほしい。
◇ 藤井風 ライブ&フェスセトリ定番の人気曲20選

- まつり
- 何なんw
- きらり
- 死ぬのがいいわ
- 燃えよ
- grace
- ガーデン
- 旅路
- 青春病
- 優しさ
- damn
- 満ちてゆく
- キリがないから
- Feelin’ Go(o)d
- Workin’ Hard
- 真っ白
- Love Like This
- 花
- ロンリーラプソディ
- 風よ
1. まつり
「まつり」が始まった瞬間、ステージも客席も一斉に弾けた。**照明が金色に切り替わり、手拍子と歓声が重なって波のように押し寄せる。**それでもこの曲は、ただの盛り上げ曲ではない。筆者は「楽しさ」と「切なさ」が同時に込み上げる、不思議な感情に包まれた。歌詞の“生も死も包み込むような肯定”が胸の奥に残り、笑いながら泣いている観客の姿が印象的だった。藤井風自身が「自分の葬式で流してほしい」と語ったという逸話も頷ける。ラストのサビでは観客全員が手を振りながらジャンプし、会場上空に映像花火が打ち上がる。光が降り注ぐ中で、筆者は“終わってほしくない夜”を全身で感じていた。音と光と涙が混ざり合う——まさに藤井風が作る“まつり”だった。
2. 何なんw
静寂を切り裂くようにピアノのイントロが鳴ると、客席から歓声が爆発した。筆者も思わず声を上げた。**藤井風が「何なん!」と笑いながら叫ぶたびに、観客も全力で返す。**このコール&レスポンスがようやく解禁された2023年以降、会場の熱は格別だった。サビではスマホを掲げて撮影する人もいれば、手を振りながら踊る人もいる。藤井風はステージを自由に歩き回り、観客の笑顔を見渡しながらユーモラスにアドリブを挟む。**アウトロでは椅子から飛び上がり、空中で鍵盤を叩く“ジャンピングピアノ”。**その瞬間、会場は歓声と笑い声に包まれた。演奏が終わっても誰も席を立たず、拍手が鳴り止まない。筆者はこの曲の中に“藤井風という存在そのものの温度”を感じた。笑いと感謝が混じり合うラストに、あの夜の全てが凝縮されていた。
3. きらり
イントロが鳴った瞬間、スタンド全体が跳ねた。筆者も思わず身体が反応していた。**リズムに合わせて腕を振る観客、ステージでは藤井風とダンサーがシンクロするように軽やかに舞う。音と照明が一体となり、青白い光がステージを走るたびに歓声が上がる。真夏の野外ライブでは、熱気と湿度が混ざってまるでサウナのような空間だったが、それすらも心地よかった。藤井風が笑みを浮かべながらサビでステップを刻むと、観客のジャンプが波のように広がる。「ステージも揺れるが観客も揺れる」**という言葉がそのままの光景だった。曲の終盤、風のように手を伸ばした藤井風の姿が照明に照らされ、その一瞬がスクリーン越しにきらめいた。あの夜の“きらり”は、音楽が会場をひとつにした瞬間そのものだった。
4. 死ぬのがいいわ
世界的にも人気が高まり、今や藤井風のライブには欠かせない一曲。
最後のサビを歌い切った直後、彼がステージ上にバタリと倒れ込む演出は圧巻で、観客は固唾を呑んで見守っていた。
照明が落ち、倒れたまま静寂が数秒続く——その張りつめた空気の中で、誰もが息をするのを忘れるほどだった。
やがてピアノの音色が再び響き、次曲「青春病」へと繋がっていく流れに、SNSでは**「心が震えた」「この瞬間を一生忘れない」**という声が相次いだ。
鬼気迫る歌唱に会場の空気は一変し、耳が震えるほどの声量に鳥肌が立つ。
筆者もその場で立ち尽くし、拍手を送ることすらためらわれたほどだった。
藤井風自身もこの曲を“特別な存在”と語っており、魂を削るように歌う姿には、命そのものを音に変えているようなリアルさがある。
祈りのようで、叫びのような4分間。
そのすべてが「死ぬのがいいわ」という曲に込められた、藤井風の生き方そのものを象徴していた。
5. 燃えよ
イントロのビートが鳴った瞬間、会場の温度が一気に上がった。**ステージ両脇から炎が噴き上がり、藤井風が白いショルダーキーボードを肩にかけて登場。ギターのように鍵盤をかき鳴らす姿に、筆者も思わず拳を突き上げた。火柱の光が顔を照らし、観客の歓声が波のように広がっていく。ダンサーがステップを刻み、照明は赤から金色へと変化。「燃えよ!」という叫びに合わせてクラップが揃い、フロア全体が一体化する。**アリーナツアーでは「きらり」から「まつり」「grace」へと続く怒涛の流れの中で、この曲がまさに爆心地となった。熱気で息が上がり、汗が頬を伝う。ラストで藤井風がショルキーを高く掲げると、観客の歓声が爆発。**ステージも客席も文字通り“燃えていた”。**その瞬間、筆者は音楽が人の情熱を可視化するものだと感じた。
6. grace
ピアノの音が静かに響いた瞬間、筆者は無意識に目を閉じていた。藤井風が「I AM YOU, YOU ARE ME…起こること全てがgrace(恩寵)だと感じてほしい」と語ったその声が、まるで祈りのように心へ染み込んでいく。照明は白から金へとゆっくり変わり、会場全体が柔らかい光に包まれる。歌い出しの一音目から声が伸び、サビではピアノと共に天井まで響き渡った。観客の中にはすすり泣く人も多く、筆者もその一人だった。“悲しみも喜びも、すべてが恩寵”というメッセージが、音を通して形になる瞬間。ラストの余韻が消えたあと、藤井風は水を一口飲み、穏やかに頷いた。その静かな仕草さえも美しく、拍手の音がゆっくりと重なっていく。ライブの終幕を飾るこの曲が終わると、筆者の心の中にも“光が差した”ような温もりが残っていた。
7. ガーデン
静かなピアノが流れた瞬間、会場に柔らかな空気が広がった。筆者は思わず呼吸を整え、音に身を委ねた。**藤井風が「ようこそわしの庭へ」と微笑みながら歌い出すと、客席はまるで光に包まれるように静まり返る。彼の声が一音ずつ空気を染めていくようで、ピアノの響きに合わせて自然と手を胸の前で組む人の姿も見えた。サビでは会場全体が小さく口ずさみ、藤井風はステージの端に歩み寄って観客の声を聴くように頷く。「みんなの声、きれいだね」とでも言うような穏やかな笑顔。**その表情を見た瞬間、筆者の胸にじんわりと温かいものが広がった。静けさとやさしさだけで満たされる数分間。音が止まったあとも、拍手ではなく深呼吸が聞こえる――そんな、優しさの余韻が残る時間だった。
8. 旅路
穏やかで温かいメロディが心に沁みる「旅路」は、ライブでも欠かせない名バラード。
筆者が印象に残っているのは、ある公演で藤井風が歌い出しを間違え、演奏を止めた瞬間だった。
すぐに客席から温かな手拍子が自然と広がり、まるで“もう一度頑張って”と背中を押すような空気に包まれた。
藤井風は笑顔で「もう一回いくね」と語りかけ、改めて歌い出すと、会場全体が息を合わせるように聴き入った。
歌い終えた後には、大きな拍手と歓声が沸き起こり、優しい一体感が生まれた瞬間だった。
さらに、2024年の日産スタジアムではこの曲がアップテンポのロックアレンジで披露され、静かな感動から一転、力強い希望へと変わるような演出に驚かされた。
「背中を押してくれた」「前に進める気がした」と語るファンの声が多く、藤井風の音楽が人を励ます力を持っていることを改めて実感した。
過去と未来を繋ぐような“人生の途中”を描く曲。
聴きながら、自分自身の歩んできた道をそっと振り返りたくなるような、あたたかな余韻が残る一曲だ。
9. 青春病
「青春病」は、藤井風のライブで最も“生々しい感情”があふれ出る一曲。
耳が震えるほどの声量と呼吸の荒さが、歌詞の痛みをそのまま現実に引き寄せる。
ステージ上の藤井風はまるで感情そのものを具現化したようで、筆者も胸の奥が締め付けられた。
間奏ではMVさながらにシャツをはだけ、“野ざらし”のように踊る姿に会場がどよめく。
その瞬間、観客の多くが自然と腕をくねらせ、藤井風と同じリズムで踊り出す。
一体感というより、彼と観客の境界が溶けていくような不思議な空気だった。
「青春病」は、誰の中にもある“痛みを抱えたまま生きる強さ”を歌った曲だ。
筆者はそのステージを見ながら、**「弱さをさらけ出すことこそ、人を照らす光になる」**という藤井風のメッセージを確かに受け取った。
10. 優しさ
ピアノのイントロが流れた瞬間、筆者は肩の力がすっと抜けた。藤井風の声は柔らかく、包み込むように会場を満たしていく。スタジオ版で感じる緊張感はなく、リラックスした弾き語りが心地よい温度を作り出していた。サビ前の「あーあーあー…」というフレーズを、藤井風が口元に手を添えて優しく紡ぐ。その姿に、客席の誰もが息を呑んだ。静まり返った会場では、音の一粒一粒が空気を震わせる。歌い終わった瞬間、どこからともなく「はぁ…」という感嘆の息が漏れ、拍手がゆっくりと重なった。筆者の隣の観客も涙を拭っていた。優しさに包まれるという言葉の意味を、まさにその瞬間に体感した。張り詰めた心がほどけていくような、静かな癒やしの時間。その余韻は、次の曲が始まってもまだ胸の奥で響き続けていた。
11. damn
ステージでは藤井風が肩でリズムを刻み、観客はそのグルーヴに引きずり込まれるように揺れ始める。バンドアレンジによって原曲よりも厚みを増したサウンドが会場を震わせ、ドラムの低音が腹の底から突き上げてくる。曲が進むにつれて手拍子が自然と重なり、サビでは一斉にクラップの波が広がる。照明が赤と紫に切り替わるたびに歓声が上がり、観客の動きがリズムそのものになっていく。藤井風は笑みを浮かべながらステージ前方へ歩き、観客を煽るように手を上げる。その合図でジャンプが連鎖し、会場の熱が頂点に達した。音が止んだ瞬間、筆者は息が上がっていることに気づいた。――“Damn”という言葉の通り、理屈を超えて心と体が動かされる瞬間だった。
12. 満ちてゆく
ピアノの一音が落ちた瞬間、空気がふっと変わった。筆者は思わず息を潜めた。藤井風の柔らかな声が響き始めると、観客の誰かがそっとスマホのライトを掲げ、それが連鎖するように会場中へ広がっていく。気づけば天井まで光が揺れ、まるで星空の中に包まれているようだった。風の声はその光を撫でるように伸び、静けさの中で一人ひとりの心を優しく照らす。呼吸が浅くなるほどの静寂。音と光だけが存在する時間に、筆者は“生きている”という感覚を強く覚えた。最後のフレーズを歌い終えると、数秒の沈黙ののちに拍手が湧き上がる。その拍手は歓声ではなく、祈りのように静かだった。藤井風が微笑み、手を胸に当てる。その仕草に、会場全体が「ありがとう」と返していた。
13. キリがないから
イントロが流れた瞬間、筆者のまわりで歓声が上がった。「久しぶりに生で聴けた!」という喜びが会場全体を包み、懐かしさと高揚感が入り混じる。観客からは「すごい!」というどよめきが次々に起こり、筆者もその映像美に息を呑んだ。藤井風はリラックスした表情でステップを踏みながら歌い、最後のサビでは「キリがないからーー!」とロングトーンを響かせる。その声が天井を突き抜けた瞬間、自然と手拍子が重なった。ミディアムテンポの心地よいビートが続く中で、筆者は“なんとかなるさ”という言葉が心の奥で響くのを感じた。憂いも疲れも、一瞬で風に流されていくようだった。
14. Feelin’ Go(o)d
日産スタジアムではこの曲が2曲目に配置され、序盤から会場の熱を一気に上げる象徴的なナンバーとなった。曲が終わる直前、藤井風がピタリと動きを止める――その長い静止の間、数万人の呼吸が同じリズムで揃っていた。**無音の中、筆者は心臓の音だけを感じていた。次の瞬間、再び音が鳴り響くと、体温が一段上がるような熱が全身を駆け抜けた。あの“静止からの再開”こそ、藤井風のライブを象徴する瞬間だった。
15. Workin’ Hard
日産スタジアムでは原曲とは異なるギター始動アレンジでスタートし、観客の視線が一斉にステージへ吸い寄せられる。**中盤では藤井風自身がサックスを手に取り、吹き始めた瞬間に客席から歓声が上がった。「まさか本人が吹いてるの!?」という驚きが波のように広がり、サビでは自然と面クラップが発生。重低音が身体の芯まで響き、リズムに合わせて肩が勝手に揺れる。ギターと金管が絡み合うブリッジでは、音が空気を切り裂くようで背筋が伸びた。藤井風は笑みを浮かべながら観客を見渡し、音で対話するように演奏を続ける。「努力」をテーマにしたこの曲が、今この瞬間の“生きる力”として鳴っていた。
16. 真っ白
ライブではロックとブルースが混ざる重厚なアレンジ。藤井風が淡々とピアノを弾きながら歌い出すと、会場の空気が変わる。落ちサビではユニゾンが自然に生まれる。筆者の周りでも誰かが静かに口ずさんでいた。ギターが再び鳴り、バンドが一斉に入る瞬間、全身の血が巡るような熱を感じた。「まっしろ」という言葉が示すように、音も光も感情もすべてが透明になっていく時間。
17. Love Like This
英語詞ながら、どこか昭和歌謡のような懐かしさを感じる「Love Like This」。
軽快な4つ打ちリズムに合わせてクラップが自然に起こり、ライブでも観客の体が勝手に揺れる。
藤井風の低音の色気を帯びたボーカルがレトロな雰囲気と溶け合い、異国の曲なのに不思議と日本的。
筆者も思わず膝でリズムを刻みながら、知らないはずの記憶を呼び起こされた。
言葉を越えて心と体で楽しめる、ライブでの**“通じ合う瞬間”**を感じられる一曲だ。
18. 花
「花」は近年、藤井風ライブの新しい定番として序盤を彩る曲。
日産スタジアムではスクリーンの光が開く瞬間に腕上げとクラップがそろい、会場全体が一気に花開くようだった。
軽やかでポジティブなメロディに、藤井風のエモーショナルな表情と歌声が重なり、空気が一瞬で温かくなる。
筆者も思わず笑顔で手を叩きながら、「これが藤井風のライブなんだ」と実感した。
19. ロンリーラプソディ
藤井風が「次は息をします。みんなと一緒に呼吸したい曲です」と語り、静寂の中で深呼吸を促す。**会場全体が「Breathe in… Breathe out…」のフレーズに合わせてスーッと息を吸い、ハーッと吐く。そのたびに照明が柔らかく明滅し、まるで呼吸そのものが光になって広がっていくようだった。**スクリーンに映る藤井風は目を閉じ、穏やかな表情で息を繰り返す。その姿は“この世の愛を全部抱えているような”慈しみを帯びていた。**英語詞のフレーズが会場に溶け、音も光も呼吸もひとつになっていく。ラストのピアノが静かに消えると、客席からため息のような拍手が起こった。
20. 風よ
日産スタジアム公演で*藤井風が「デビューしてからバンドでやるのは初めて」と語り、穏やかな笑みを浮かべる。**その声に、あの頃の“はじまり”が重なった。ピアノの音にギターとドラムが寄り添い、空気が柔らかく震える。観客の中からすすり泣きが聞こえ、筆者も同じように目頭が熱くなった。**ステージを包む青白い照明が揺れ、歌声が夜風のように会場を撫でていく。**サビでは藤井風が胸に手を当て、真っ直ぐに空を見上げる。その姿に、初心を忘れず進み続ける覚悟を感じた。曲が終わると、会場は割れんばかりの拍手に包まれる。藤井風は深く頷き、客席を見渡して微笑んだ。音と言葉がひとつになり、風のように心を通り抜けていく――その瞬間、筆者は“音楽が人生の追い風になる”という言葉を実感した。
◇ まとめ|音で抱きしめ、心を燃やす——藤井風のライブが教えてくれること

藤井風のライブを振り返ると、そこにはいつも**「癒し」と「情熱」**が共存している。
穏やかに心を撫でてくれるピアノの旋律もあれば、ステージを炎で包み込むような熱気もある。
そして不思議なのは、そのどちらもが「愛」から生まれていることだ。優しさも、燃えるような情熱も、どちらも藤井風という人の根っこにある“まっすぐな祈り”のようなものだと感じる。
「まつり」で会場が笑顔に包まれたあと、「満ちてゆく」で星のようなスマホライトが揺れる。
「死ぬのがいいわ」で息を呑み、「grace」で涙を拭う。
その振れ幅こそが、藤井風のライブの醍醐味だと思う。
人はこんなにも静かに泣けて、こんなにも激しく叫べるのか。
その両方を同じ夜に体感できるのが、藤井風というアーティストの凄みだ。
筆者がライブで最も印象に残っているのは、音が止まった“静寂の時間”。
誰も動かず、誰も話さず、ただそこにある“空気”だけが震えていた。
演出でも照明でもなく、彼の歌声と息づかいだけで会場を支配していた。
その一瞬に、「ああ、音楽ってこんなにも人を包み込むんだ」と思わず息を呑んだ。
あの時の空気の重さと温度は、今も記憶の奥に焼き付いている。
そして、ライブを重ねるごとに感じるのは、藤井風が自分の中の“光と影”を全て受け入れて音に変えているということだ。
優しさだけではなく、怒りや寂しさ、未熟ささえも隠さず表現する。
その正直さに心を打たれるファンが多いのも頷ける。
だからこそ、彼のライブではどんな感情であっても“そのまま受け入れていい”という安心感がある。
音楽の中で、自分の弱ささえ肯定されるような時間——それが藤井風のステージだ。
今回紹介した藤井風 ライブ&フェスのセトリ定番曲20選|初心者におすすめ の20曲は、
単なる人気曲や盛り上がる曲ではなく、彼がライブという“祈りの場”で大切にしてきた曲たちだ。
一つひとつにメッセージがあり、一度でも生で聴けば、その曲が持つ意味が変わる。
そして、ライブを見終えた帰り道に気づく——“自分の中にも風が吹いている”と。
藤井風のライブが教えてくれるのは、「音楽とは愛そのもの」ということ。
観客とアーティストの境界を超え、音で抱きしめ合うように心を燃やす瞬間。
それはどんな言葉よりも強く、静かで、温かい。
この20曲が、あなたにとってもそんな“心を照らす音”になることを願っている。
◇ よくある質問

Q1. 藤井風のライブのチケットはどうやって取ればいいですか?
藤井風のライブチケットは、公式ファンクラブ「Fujii Kaze Official Store」やチケットぴあ・ローチケなどのプレイガイドで抽選販売されます。人気が非常に高いため、ファンクラブの先行抽選が最も確実な方法です。
また、フェス出演時は一般販売でも入手可能な場合が多いので、公式サイトやX(旧Twitter)での告知をこまめにチェックするのがおすすめです。
Q2. 初めて藤井風のライブに行くなら、どんな曲を予習しておくべき?
今回紹介した【2025年版|藤井風 ライブ&フェスのセトリ定番曲20選|初心者におすすめ】の中では、
「きらり」「まつり」「死ぬのがいいわ」「grace」「燃えよ」などが特に盛り上がる定番曲です。
一方で「旅路」「優しさ」「満ちてゆく」のような静かな曲もライブの核心なので、アップテンポとバラードの両方を聴いておくと世界観をより深く味わえます。
Q3. 藤井風のライブはどんな雰囲気ですか?
一言で言うと、**“優しさと熱狂が共存する空間”**です。
観客同士が助け合い、泣いても笑っても受け入れられるような温かさがあります。
大声でシンガロングする場面もあれば、スマホライトが星空のように揺れる静かな瞬間もある。
初めて参加する人でも、自然とその空気に溶け込める雰囲気です。
Q4. フェスでの藤井風のステージは、ワンマンとどう違う?
フェスでは時間が限られているため、「きらり」「まつり」「燃えよ」などの代表曲中心のセットリスト(セトリ)構成になることが多いです。
一方ワンマン公演では「grace」や「風よ」などの長尺曲やピアノ弾き語りも含まれ、藤井風の音楽性をより深く体感できます。
どちらも魅力的ですが、フェスでは“瞬間の熱”、ワンマンでは“物語の深さ”を味わえると感じました。
Q5. ライブで声出しやコール&レスポンスはできますか?
2023年以降の公演では声出しが完全解禁され、
「何なんw」「燃えよ」「まつり」などでは観客のシンガロングやクラップが定番化しています。
特に「何なんw」の「何なん!」コールは名物で、会場が一体になる瞬間です。
ただし曲によっては静かに聴くバラードもあるため、周囲の雰囲気に合わせて楽しむのがマナーです。
Q6. 初心者でも藤井風のライブを楽しめますか?
もちろん楽しめます。
藤井風のライブは派手な演出よりも“音”と“感情”で魅せるステージなので、予備知識がなくても心に届く構成です。
**「初心者でも安心して楽しめるライブ」**として多くのファンがSNSで「人生で一番温かいライブだった」と語っています。
MCや仕草も自然体で、初めての人にも居心地の良い空間です。
◇ 藤井風 公式サイト・各種SNS

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